必要条件・十分条件

ここでは\(p\)、\(q\)の真理集合をP,Qとする

8.必要条件・十分条件

必要条件、十分条件

 条件\(p\)、\(q\)について、命題\(p⇒q\)が真の時、
\(p\)は\(q\)であるための十分条件
\(q\)を\(p\)であるための必要条件という。

どちらかわからなくなったら...

 真理集合を考えて、大きい方が必要条件だと覚えればいい。必要条件の方が緩い条件である。

  • 「\(x\)が自然数ならば\(x\)は整数である」は真であるので、「\(x\)が整数である」は「\(x\)が自然数である」の必要条件、「\(x\)が自然数である」は「\(x\)が整数である」の十分条件。
  •   

    (十分)自然数⊂整数(必要)

     注意、ここでの自然数、整数は集合を意味する(ℕ,ℤ)。


    必要条件でも十分条件でもない

     条件\(p\)、\(q\)について、命題「\(p⇒q\)」が偽かつ命題「\(q⇒p\)」が偽の時\(p\),\(q\)は互いの必要条件でも十分条件でもない

  • 「xが2の倍数ならばxは3の倍数である」は偽(反例は2)「xが3の倍数ならばxは2の倍数である」は偽(反例は3)よってどちらも必要条件でも十分条件でもない。
  • つまり

    どちらかがどちらかを含んでいなければ必要条件でも十分条件でもない。

    9.同値

    \(p \Leftrightarrow q\)

     命題\(p⇒q\)、\(q⇒p\)が共に真の時\(p\)、\(q\)は互いの必要十分条件といい、\(p\)と\(q\)は同値であるという。

    言い換え

     \(p\)と\(q\)が同値の時、同じ値で真になり、同じ値で偽になるということである。

    真理集合を考えると

     \(P⊂Q\)かつ\(Q⊂P\)なので\(P=Q\)である。

    よくある間違い

  • \(x=2\)を\(x^2=4\)と単純に変形してしまうのは危険。この二つの条件は同値ではない(後者は\(x=-2\)でも真となる)のでこの式変形で\(-2\)という不適切な値が加わってしまう。
  • 「\(x=2\)」と「\(x^2=4\)かつ\(x>0\)」は同値である。両者を真にする値は2だけである。
  • 補足

     同値変形において真偽が一致することが非常に重要であり、論証において代わりに同値な命題の真偽を調べることが多い。